こんな症状の方へ
骨盤のゆがみ
女性は妊娠・産後によってホルモンの分泌が大きく変化します。程度の違いはありますが、妊娠によって女性のほとんどが腰痛を訴えます。また、お腹が大きくなるにともなって(妊娠後期)骨盤が後傾し骨盤下部が広がるような動きをして出産、その後は元に戻ろうとしますが実際には数ヶ月に及ぶ力学的負荷の増大とそれに適応した靭帯の伸長ストレスにより、以前とは異なる状態になることがほとんどです。
原因 | 1.ホルモンによる影響 | 妊娠3ヵ月から出産後4ヶ月頃まで女性ホルモンの1つであるレラキシンというホルモンが分泌されます(出産数日後からレラキシン分泌は徐々に減少していきます)。
このホルモンの役割は、関節や靭帯を緩めてお腹が大きくなるのに備えることです。 身体の関節は靭帯だけではなく筋肉などでも支えられています。 |
2.力学的な影響 | 妊娠後期になってくると胎児の成長にともない、母体のお腹が大きくなってきます。 胎児の重みによって重心が前側に移動しやすく、また腰が反ったようになるために、腰の関節への負担が増加します。 腰が反っている分、腰の筋肉が常に緊張しているような状態になってしまいます。 |
カイロプラクティック治療 (妊娠中の骨盤のゆがみ・腰痛)
- 【妊娠中期~後期の骨盤のゆがみ・腰痛】
- お腹が大きくなっているため、カイロプラクティック治療はある程度制限されます。
この時期の腰痛は骨盤が緩んでしまっていることによって起こっている可能性が高く、カイロプラクティック治療の特徴である関節を動かすような治療よりも、緩やかな持続的な圧を加えることで十分なことが多いようです。この時期においての治療は主に筋肉に対しての治療がメインとなります。
お腹が大きく重くなることによって、姿勢を維持するために腰の筋肉(腰部起立筋・腸腰筋・殿筋群など)が過剰に収縮してしまう傾向にあります。このような筋肉の持続的な収縮によって、代謝物・老廃物などが筋肉内に蓄積されます。すると、柔軟性が低下して痛みを出すようになります。
そのため、筋の柔軟性を回復させる目的で筋肉に対して緩和操作やストレッチ、物理療法を行っていきます。
数回の治療では腹部の重みや関節の可動性が高いままなのでまた筋肉はすぐに緊張した状態に戻ってしまいますが、定期的に筋肉を柔軟にする治療を繰り返していけば、腰痛がでても軽い状態で治まるようになるでしょう。その他に、自宅では骨盤ベルトなどで骨盤を固定してあげることによって筋肉にかかる負担は減少できます。
お腹が大きくなりベルトが巻けないようであれば、さらしなどを使い下腹部からお腹を持ち上げるようにして腰を中心に巻いてあげましょう。お腹の重みを軽減させ骨盤を安定させることが妊娠期の腰痛では大切です。
お腹が突き出て腰が反った姿勢を避けるために、姿勢の修正とアドバイスも重要になってきます。
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