こんな症状の方へ
五十肩・四十肩
五十肩や四十肩と一般的に言われている状態は正式には「肩関節周囲炎」といわれ、肩周囲に起こる様々な症状の総称です。
原因不明である日突然起こることもありますが、スポーツなどの外傷性のものが誘発要因になることがあります。
40代で起こると四十肩・50代で起こると五十肩とよばれるようになりますが、これらは正式な疾患名ではなくて単なる名称のようなものです。
何歳でなろうが一般的にこれらの名称のどちらかでよばれることが多いようです。
症状の分類としては以下のようなものがあります。
- 1. 棘上筋腱炎
- 2. 上腕二頭筋腱炎
- 3. インピンジメント症候群
- 4. 烏口突起炎
- 5. 腱板炎
- 6. 結合組織炎
- 7. 下滑液包炎
これらが、単体で起こる場合もあればいくつか複合して起こる可能性もあります。
共通している症状としては発症時に肩関節周辺に「ズキズキ」するような痛みを伴い、肩を挙げることが極端に制限されてしまいます。
肩を動かさなくても「ズキズキ」する痛みは炎症(自発痛)を起こしている可能性が高く、時間がたてば炎症は治まり自発痛は自然に和らいでいきます。
しかし、組織が炎症を起こしたことによって交感神経が優位に働いて、肩周囲の血管収縮を起こして栄養不足になったり、悪い刺激(侵害刺激)が常に存在していたことで肩周囲の組織の変性が起こったりします。
そのため、肩を上げようとするときの痛みはそのまま残り、関節の可動域は制限されたままとなります。
そのままにしていると肩関節の癒着が起こり、また肩を挙げる筋肉が使えなくなるため筋肉が小さく(萎縮)なってしまいます。
男女差はありませんが、中年以降に起こりやすく、なにもせずにある日突然発症することもありますが、スポーツなどで痛めてから症状を訴えることもあります。
日常生活では服を着るのが困難になったり、髪をとかすたびに痛みがでたり、女性の場合では下着のフックを付けるのが困難になるといった制限がでてきます。
状態によっては治療期間が長期に及ぶ場合がありますが、なるだけ早い段階から治療を開始し、肩関節や肩周囲の筋肉の柔軟性を回復していくことが大切です。
五十肩・四十肩の細かい原因や症状に関しては他を参照してください。