こんな症状の方へ
棘上筋腱炎(腱板炎の中で多い)と上腕二頭筋腱炎(長頭)
棘上筋腱や上腕二頭筋(長頭)腱の部分で炎症を起こし、痛みを訴える症状です。
棘上筋腱炎は肩の後面に痛みを訴えます。上腕二頭筋(長頭)腱炎は肩の前面に痛みを訴えます。
腱板を構成する4つの筋肉の1つである棘上筋は、肩甲骨から腕の骨(上腕骨)に付着しています。
上腕二頭筋(長頭)は、肩甲骨の前面(肩甲骨関節上結節)から前腕に付着しています。
原因 | 野球・テニス・ゴルフなどの肩関節を酷使するスポーツによって、肩関節に付着する棘上筋や肩関節を通って肩甲骨に付着している上腕二頭筋(長頭)の腱の部分で炎症が起こることによって痛みを伴います。 また外傷などで、肩を強打することで発症することもあります。 |
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症状 |
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悪化要因 | 急性期・慢性期のどちらも肩を動かすことで悪化しますが、そのメカニズムは異なります。
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軽減要因 | 急性炎症期の場合はアイシング(冷却療法)をすることによって、早い段階から炎症による痛みを抑えることができます。 慢性期では軽減要因は特になく、動かさなければ痛みを感じない場合がほとんどです。 |
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痛みの特徴 | ズキズキ」脈打つような痛み。針で刺されるような痛み。 |
カイロプラクティック治療 (棘状筋腱炎・上腕二頭筋腱炎)
- <急性期の棘上筋腱炎・上腕二頭筋腱炎治療>
- 炎症をおさえることが最も優先されます。そのため、アイシング(=冷却)によって炎症を抑えていきます。
炎症期では関節を動かしていくような治療は禁忌となるため、カイロプラクティック治療は制限されます。
アイシングは手軽で効果的なので、ご自宅でも行うことを強くお勧めます。
- <慢性期の棘上筋腱炎・上腕二頭筋腱炎治療>
- 慢性期になると肩関節周囲の組織に癒着が起こるため、その癒着を剥がすために関節を積極的に動かしていく必要があります。
カイロプラクティック検査でどの方向に肩関節が最も制限されているかを鑑別し、制限されている方向に対して手技によって積極的に動かしていくようにします。
また棘上筋や上腕二頭筋の腱などの癒着や、肩関節に付着する他の筋肉の過緊張を和らげる目的で、物理療法をおこない組織の柔軟性を回復していきます。
肩の痛みは、炎症期を過ぎると動かさなければ痛みを感じないようなります。
そのため、そのまま放置してしまう人がいますが、放置すると組織の変性が進行するので予後が悪く、治療の長期化が予想されます。
また肩を挙げようとするときの痛みはそのまま残るため、肩を動かすことが少なくなります。
動かさないと、肩周囲の筋肉が使われなくなり萎縮していきます。
筋肉が萎縮してしまうと、肩関節自体の可動性が回復しても、筋肉に力が入らないため挙げづらさが残ります。
腕は身体の中でも多く動かす重要な部分です。症状を訴えると生活に支障をきたすことがあるため、できるだけ早期の治療をお勧めします。
どのくらいの間隔で、何回くらい通えばいいのだろう?と気になる方はこちらをどうぞ!